世界的に活躍するハウスダンサー・miyuさん。
「高速ステップ」でSNSを通じて知った人もいれば、世界最高峰のダンスバトル「JUSTE DEBOUT」での優勝をきっかけに名前を知った人もいるかもしれません。
しかし、miyuさんの凄さは「足が速い」「SNSでバズった」というだけではありません。幼少期からのダンス歴、世界大会での実績、ソロ公演、MV出演、TikTok Awards受賞、さらには東京とロサンゼルスを拠点にした活動まで、ダンサーとしてのキャリアはかなり本格的です。
この記事では、miyuさんのプロフィールや経歴、受賞歴、メディア出演・MV出演などを整理しながら、なぜ彼女が世界的に評価されているのかを具体的に解説していきます。
miyuのプロフィール|生年月日・出身地・所属事務所
miyuさんは、1997年12月3日生まれ、東京都出身のハウスダンサーです。現在は東京とロサンゼルスを拠点に活動しており、所属はアソビシステムです。
アソビシステムといえば、きゃりーぱみゅぱみゅさんや新しい学校のリーダーズなど、音楽・ファッション・カルチャー領域に強い事務所として知られています。その中でmiyuさんは、いわゆるタレントやモデルではなく、ダンサー/ムーブメントアーティストとして活動しています。
miyuさんがダンスを始めたのは8歳の頃。味の素「アミノバイタル」のインタビューでは、地元のお祭りで同年代の子どもたちが踊っているのを見たことがきっかけで、近くのスポーツセンターに連れて行ってもらったと語られています。もともとはテニス、スイミング、一輪車など複数の習い事をしていたそうですが、その中で続いたのがダンスだったようです。
幼少期にはキッズダンスチームONPARADEに所属し、コンテストでも実績を残していました。最初から「世界を目指すダンサー」というより、地元の習い事から始まり、キッズダンサーとして経験を積み、そこからハウスダンスを軸に世界へ広がっていった流れです。
世界大会「JUSTE DEBOUT 2017」優勝が大きな転機
miyuさんの名前を世界に広げた大きな出来事が、2017年にフランス・パリで開催された「JUSTE DEBOUT 2017 WORLD FINAL」ハウス部門での優勝です。
JUSTE DEBOUTは、世界中のストリートダンサーが集まる大規模なダンスバトルで、ブレイキン以外の立ち踊りジャンルを中心に行われる大会です。ポップ、ロック、ヒップホップ、ハウスなど、各ジャンルのトップダンサーが集まるため、ダンサーにとっては非常に大きな意味を持つ大会です。
miyuさんはこの大会で、師匠であるHIROさんとペアを組み、ハウス部門で優勝しました。19歳でこの世界大会を制したことは、単なる若手の注目株ではなく、世界基準で認められたダンサーであることを示す大きな実績です。
しかも、HIROさんとの師弟コンビでの優勝という点も重要です。若手が勢いだけで勝ったというより、日本のハウスシーンで培われた技術やスタイルが、世界の舞台で評価された出来事とも言えます。
この優勝以降、miyuさんは「ワールドチャンピオン・ハウスダンサー」として紹介されることが増え、国内外のイベントやメディアで名前が知られるようになっていきました。
「高速ステップ」と水曜日のカンパネラ『エジソン』でSNSでも話題に
miyuさんをダンスファン以外にも広く知らしめたのが、SNSで話題となった**「高速ステップ」**です。
ハウスダンスは足さばきの細かさやリズムの取り方が重要なジャンルですが、miyuさんのステップはその中でも特にスピード感と正確性が目を引きます。TikTokやInstagramなどでは、まるで早回しのように見える細かい足の動きが注目され、「#高速ステップ」として話題になりました。
さらに大きかったのが、水曜日のカンパネラ『エジソン』のミュージックビデオへの参加です。PR TIMESの発表では、『エジソン』のMV内でmiyuさんがイスに座ったまま超絶技巧のステップを披露した「足ダンス」が話題になったことが紹介されています。
この『エジソン』はTikTokでも大きく広がり、「踊る暇があったら発明してえ」というフレーズも話題になりました。つまりmiyuさんは、ダンスバトルの世界だけでなく、音楽・SNS・MV文化の中でも一般層に届く形で注目されたわけです。
この流れの中で、miyuさんは**TikTok Awards Japan 2022「Dance Creator of the Year」**を受賞しています。これは、2022年にTikTok上でスキルフルなダンスで多くの人を圧倒したクリエイターに贈られる賞であり、SNS時代のダンサーとしての評価を示す実績と言えます。
コットンクラブ単独公演とダンサーの地位向上への挑戦
miyuさんの活動で見逃せないのが、**2022年4月9日・10日に丸の内コットンクラブで開催された単独公演「LEADING ACTORS -Dance Experiment- Miyu Live Showcase “ON to ON”」**です。
コットンクラブはジャズやライブパフォーマンスの名門として知られる会場ですが、アソビシステムのプロフィールでは、この公演が丸の内コットンクラブ初のソロダンサー単独公演として紹介されています。
これはかなり意味があります。ダンサーはこれまで、アーティストの後ろで踊る、MVに出演する、ライブを支えるという“サポート側”のイメージを持たれやすい職業でした。しかしmiyuさんは、ダンサー自身が主役となってライブショーを成立させる形を提示しています。
本人の活動方針としても、「ダンサー」の社会的地位向上を目指し、ファッション、音楽、アート、教育、行政との連携など幅広い分野とコラボレーションしていることが紹介されています。
つまりmiyuさんは、単に「踊りがうまい人」ではなく、ダンサーという職業の見え方そのものを広げようとしている存在です。ここが、一般的なSNSダンサーやバトルダンサーとは違う大きなポイントです。
dearMoon計画のバックアップクルーにも選出
miyuさんの名前がダンス界以外でも話題になった出来事として、前澤友作氏が主導していた民間月周回プロジェクト**「dearMoon」**があります。
アソビシステム英語版プロフィールでは、miyuさんが世界中の約100万人の応募者の中から、dearMoonプロジェクトの唯一の日本人バックアップクルーとして選ばれたことが紹介されています。
dearMoonは最終的に中止となりましたが、世界各国のアーティストやクリエイターを月周回旅行に招くというコンセプト自体が非常に大きな話題になりました。その候補者・バックアップクルーとして選ばれたことは、miyuさんが単なる国内ダンサーではなく、国際的な表現者として見られていたことを示しています。
この経緯が、前澤友作氏との噂につながった面もあります。ただし、dearMoonで名前が関連したことと恋愛関係は別問題であり、交際を示す確かな情報は確認されていません。
ダンサー視点で見るmiyuの本当の凄さ
ダンサー目線で見ると、miyuさんの凄さは「速い足」だけではありません。
もちろんステップのスピードや正確性は分かりやすい武器です。しかし、それ以上に重要なのは、音の取り方と身体の流れです。ハウスダンスは、ただ細かく足を動かせば成立するジャンルではありません。フロアのグルーヴ、音の奥行き、上半身の抜き方、重心の移動がそろって初めて気持ちよく見えます。
miyuさんのダンスは、足元だけが忙しいのではなく、身体全体が音に乗っています。速いステップを踏んでいても、動きが硬くなりすぎず、流れが切れにくい。ここがかなり大きいです。
また、バトルで評価されるには、決められた振付をきれいに踊るだけでは足りません。その場で流れる音に反応し、自分のスタイルを即興で出す必要があります。JUSTE DEBOUTで結果を出しているということは、振付の再現力だけでなく、即興力と勝負強さも持っているということです。
SNSで見ると「高速ステップの人」という印象が先行しやすいですが、実際にはバトル、ショーケース、MV、ソロ公演まで成立させている総合力のあるダンサーです。ここがmiyuさんが世界的に評価される理由だと言えるでしょう。
